94年にNYで結成された世界一有名な日本人女性ユニット、チボ・マット。2枚のアルバムを残し、2001年から活動を停止していた彼女たちが、15年ぶりの新作『ホテル・ヴァレンタイン』をリリースしたのは記憶に新しいところだ。そんな事件の後、舌の根も乾かぬうちに飛びこんできたニュースがこちら。なんと13年ぶりの来日公演が決定したのだ。
「〈びっくりした〉ってけっこう言われました。いい意味だとうれしいけどね」と新作の反響について話す本田ゆか。『ホテル・ヴァレンタイン』はこれまでのエネルギッシュなイメージに加え、内面的でディープな世界が表にふらり現れて漂い遊んでいるような、妖しいムードが魅力だ。「チボ・マットのノリっていうのがあって。ミホちゃんと私は、あまり説明しなくてもかなり感覚的に話せるの。〈緑茶というより麦茶みたいな感じ!〉とか(笑)」(本田)
そんな〈つうかあ〉な2人が作り出した想像力のたまもの、アルバムのテーマである〈ホテルを舞台にしたゴーストガールとの恋物語〉についてはこう語る。
「想像してもらうスペースは作りたいなと。こういうホテルで、こういう壁でとか、細かいことはあまり言いたくなくて。みんなイメージが違うだろうし。そういう部分が音楽のいいところなので」(ハトリミホ)
2月から3月にかけてUSツアーを行ったチボ・マット。その反応はどんなものだったのだろう?
「みんなが歌詞を知っていてびっくりしちゃった。《Sci-Fi Wasabi》とか長くて難しい曲なんですけど、キメだけじゃなくて全部歌ったりして」 (本田)
「だから困るんですよ。間違えられない(笑)」(ハトリ)
ライヴでは、ベースとキーボードにジャレド・サミュエル、ドラムにあらきゆうこを迎え、アルバムとは異なるアレンジで、エッジのある演奏を聴かせてくれる。「4人でやらなくちゃいけないので、曲の一番大事な要素はどこか?っていうのを考えて。アルバムと同じようにできない部分は新しいアレンジで」(本田)
彼女たちが2年もの歳月をかけて育ててきた曲たち。5月と8月に決定している来日公演では、さらにどんな成長をみせるのかとても楽しみなところである。
最後に今後チャレンジしたいことを尋ねると、2人そろって「日本地方ツアー」との答えが。どうやらひさしぶりの日本食にすっかりまいっているようだ。その後、2人の食べ物トークは延々と続く……。
「音楽を作るのにはそれが重要なんですよね。食べ物バンドだから(笑)」(ハトリ)
Chibo Matto Live in Japan 2014
○8/13(水)会場:ブルーノート(名古屋)
○8/14(木)8/15(金)会場:ブルーノート(東京)
SUMMER SONIC 2014
○8/16(土)千葉県 QVCマリンフィールド&幕張メッセ