メキシコを代表する打楽器アンサンブル、タンブッコ。前作の『Cafe Jegog』も好評だっただけに今作『大地のにおい』も期待してしまうところ。もちろんその期待は裏切られることはなく、特にライヒの《マレット・クァルテット》の各声部が絶妙なバランスで変化していく様は圧巻。また尺八と二十絃箏を取り入れた松尾祐孝の《サウンドサウンドⅣ》や、ラヴェルの《弦楽四重奏曲より第二楽章(マリンバ四重奏版)》、植木鉢やパイプ、ボトルなどを用いたコエーリョの《大地のにおい》といった違った側面を持った作品を一枚に収録しており、打楽器アンサンブルの多彩な表現力を楽しませてくれる。