アンサンブルの静謐なトーンはそのままに、より緻密なプロダクションで聴かせる初フル・アルバム。naomi作曲によるメロウなアンビエント・ソウルと、jan作曲によるルー・リードばりの退廃的な匂いを纏ったナンバーがほぼ交互に配され、ヴォーカルも含めた両者のコントラストが作品の奥行きを深めている。独特の甘美なメランコリーを突き詰めた結果、フランク・オーシャン以降のモードとも調和した感のある充実作。