和歌山・高野山在住の音楽家、土屋貴雅が率いるツチヤニボンドが待望のニュー・アルバム『MELLOWS』を10月31日(水)にリリースする。

これまで『ツチヤニボンド』(2007年)、『2』(2011年)、『3』(2015年)と4年周期でアルバムを発表してきたツチヤニボンドだが、4作目となる今回の『MELLOWS』は、わずか3年(!)で完成。〈はっぴいえんど×トロピカリズモ〉と評されたデビュー作以降、古今東西の音楽を独自に消化/昇華し、唯一無二の音楽性を提示してきたバンドが、本作では満を持して(?)〈南米〉〈アーバン〉〈メロウ〉というキーワードにフォーカスしている。

そんな『MELLOWS』には、元・森は生きている岡田拓郎と大久保淳也が参加、増村和彦は前作に続きバンド・メンバーとしてパーカッションとドラムスを担当している。また、本日休演の岩出拓十郎と樋口拓美、パーカション集団〈La Señas〉の佐藤ドンドコ、王舟やTAMTAMとの共演で知られる荒井和弘が客演。さらに、井手健介と母船の楽曲“青い山賊”を〈琉球×ミナス〉なフィーリングでカヴァーした楽曲も収めた全9曲のアルバムとなっている(もちろん、3月に突如発表された新曲“Urbane”も収録)。

東西の若手ミュージシャンとの交流を経て生まれた〈コスモポリタンシティ・ポップ〉な『MELLOWS』は、〈闘争領域の拡大〉ならぬ〈ツチヤニボンドによるメロウ領域の拡大である!〉とか……。その真意はアルバムを聴けばわかるはずだが、いずれにせよ、音楽狂たちからカルト的人気を得ているバンドだけに、新作への期待はすでに高まり切っているところだろう。

そして、『MELLOWS』リリースの報と共に、レコ発企画としてGUIROとのツーマン・ライヴが12月8日(土)に開催されることも発表された。両バンドはデビュー・アルバムを同じ2007年9月にリリースした〈同期〉。かくいう筆者もティーンエイジャーの頃、〈bounce〉のレヴュー・ページに並んだ『ツチヤニボンド』とGUIRO『Album』のアートワークを見、CDから流れ出すサウンドに衝撃を受けた一人。11年越しの共演に、いまから胸の高鳴りを覚えている。ライヴの機会が多くはない二組だけに、ファンはぜひ駆け付けたいところ。

 


Release Information
ツチヤニボンド『MELLOWS』
 
1. Urbane 
2. Nevoa 
3. Summon Doll 
4. 青い山賊(井手健介と母船)
5. Diggin' On You 
6. 五月の嘘 
7. 覚えてない 
8. 子供(Para ninos ninos)
9. Movement

参加ミュージシャン:
岡田拓郎/大久保淳也(元・森は生きている)
岩出拓十郎/樋口拓美(本日休演)
佐藤ドンドコ(La Señas)
荒井和弘 

ツチヤニボンド:
土屋貴雅(ヴォーカル/ギター/ベース/シンセサイザー/三味線/琵琶) 
亀坂英(ギター)
波照間将(ドラムス)
土屋誠(ベース)
増村和彦(パーカッション/ドラムス)
篠原玄(パーカッション)

 

Live Information
〈ツチヤニボンド 4th Album『MELLOWS』レコ発〉

12月8日(土) 東京・渋谷 7th FLOOR
共演:GUIRO