タワーレコード新宿店10Fで営業中のアナログ・レコード専門店〈TOWER VINYL SHINJUKU〉。同店がお客様に自信をもっておすすめする盤をご紹介しているのが、この連載〈TOWER VINYL太鼓盤!〉です。
今回は、2021年7月17日(土)に開催される〈RECORD STORE DAY〉について。今年は〈RSD Drops〉として2回に分けて開催されるので、6月12日に続いて2日目が明日、開催されます。そこで、前回の記事と同じく、TOWER VINYLのスタッフとタワレコ新宿店のスタッフが〈RSD〉に買いたい対象盤をレコメンド。それぞれのアツいコメントも必読です!
明日の〈RSD〉は、ぜひこの記事を参考に、TOWER VINYLやお近くのタワーレコードへレコードをゲットしに来てください。 *Mikiki編集部
塩谷邦夫(TOWER VINYL)
IKKUBARU 『Chords And Melodies(RECORD STORE DAY対象商品/数量限定盤)』 CA BA?/Hayabusa Landings(2021)
インドネシア発シティ・ポップ・バンド、イックバルの2020年発表のセカンド・アルバムが嬉しいアナログ化! 2014年のデビュー以来、80年代ジャパニーズ・シティ・ポップを下敷きに、アップデートされた今日的なグッド・ミュージックを作り続ける彼ら、いままでリリースしてきたアナログ盤はいつも早期完売。やはりこれはレコードで聴きたい音楽なのだなと思う。この曲の次にはあの曲が始まり、この曲が終わったらレコードをひっくり返す。そしてB面に針を盤に落としてから曲が始まるまでの少しばかりの時間。醍醐味です。
6月に発売された50周年記念盤BOXセットに続いて単体アナログ盤での〈オルタネイツ〉! 〈曲順そのままシリーズ〉はやっぱりグッときますよ。最近〈デジャ・ヴ熱〉にうなされて、この時期の4人のソロやジョニ・ミッチェルのアルバムを聴き返している方、めちゃめちゃ多いでしょう……あぁこれぞ名盤。このまま8月は3日間の自宅ウッドストック・フェスになだれ込むしかなさそうな。リッチー・ヘヴンス、キャンド・ヒート、サンタナ、ジョー・コッカーあたりはレコード棚での収納場所、すぐに抜けるように固めておいたほうがよさそう。
三代目円丈師匠、四十手前の81年にリリースしたニック・ロウの名曲“恋するふたり(Cruel To Be Kind)”の迷カヴァー“恋のホアン・ホアン”。危なっかしくも味のあるヴォーカルを盛り立てる、この和製ウォール・オブ・サウンド?よ。お手上げです。このヴァージョンを聴くと、カート・ベイカーや堀込泰行など数あるほかのカヴァー・ヴァージョンもエンドレスで聴きたくなるという名うての〈呼び水盤〉でもある。往年のオールディーズへのオマージュともとれる歌詞にも〈ポップス愛〉を感じるのは僕だけじゃないはず。