2000年代の音響を常に更新し続けて来た巨匠Tim Hecker。新作は古巣《Kranky〉より発表された。パイプオルガンや聖歌隊など、様々な要素を自身の音楽に取り入れて来たが、最新作は雅楽アンサンブル東京楽所(とうきょうがくそ)とのコラボレーションで制作された。寺院でレコーディングされたというその空気感も感じられ、磨き抜かれた音響に独特な存在感を高めている。アルバム最後はTim Heckerならではの音の変容を描いた長尺の作品で、これまでのキャリアの集大成とも言える楽曲。