レ・ヴァン・フランセが革命期のパリ(前作『コンチェルタンテ!』)の次に向かったのは、再び20世紀フランス、そしてデンマーク。ミヨー、ジョリヴェに続いてエルサンとエスケシュ(ともに委嘱作品)を聴いていると、1世紀強の間に起こった音楽語法の多様化に驚かされる。みながみな独自の言語で作品を書くようになったのだ。そのひとつひとつに対応し、優れた演奏解釈で聞かせることができるのは、一流の音楽家が揃っているレ・ヴァン・フランセならではの魅力といえるだろう。ちなみにマニャールとニールセンは19世紀半ば生まれ(ともに1865年)なので、ロマン派リスナーにとっても聴きやすい。