浜松国際ピアノコンクールでの奮闘ぶりがNHKニュース「おはよう日本」に取り上げられて注目された安並貴史さんのファーストアルバムです。意外に聴く機会の少ないブラームスの創作主題による変奏曲に始まり、バルトークの民族的要素を鋭利な響きに昇華した《戸外にて》、そしてエルネスト・フォン・ドホナーニエルネスト・フォン・ドホナーニ(名指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニの祖父)の《4つの狂詩曲》と《アリア》で締めています。ブラームスとドホナーニは安並さんが優勝した野島稔・よこすかピアノコンクールの本選演奏曲でした。柔らかく弾むタッチ、音同士の間から流れ出るピュアな情感が魅力のピアニストです。