日本のエンターテインメントに旋風を巻き起こしているアンファン・テリブル。それが現在17歳のYOSHIだ。13歳の頃、ストリート・ブランド〈Off-White〉を主宰するヴァージル・アブローとの出会いがきっかけとなり、まずはファッション業界で注目を集めたYOSHI。そんな彼の非凡なセンスは今、音楽活動においても花開こうとしている。

メディアでも大々的に取り上げられ、その物怖じしない言動でも話題を集めているYOSHIだが、恐らく〈ミュージシャン・YOSHI〉に懐疑的な見方を示す人はいまだ少なくないと思う。だが、その評価は近い将来に必ずや覆るだろう。実際、彼が昨年に発表したデビュー・アルバム『SEX IS LIFE』は、そう確信せずにはいられない一枚だった。ラップ世代ならではのなめらかなフロウや、日本語と英語のバイリンガルで綴られたリリックもさることながら、その少年性と切ない情感が共存した彼の歌声は、YOSHIというヴォーカリストの高いポテンシャルを端的に伝えている。そう、テレビ番組などから伝わって来くる大胆でヤンチャなキャラクターは、あくまでもYOSHIの一側面に過ぎないのだ。

そんなYOSHIが、このたび最新シングル“VOICE”を発表した。これまで同様、マット・キャブを中心としたプロデュース・チームと共作した本曲で、YOSHIはロックとラップ・ミュージックが滲み合うジャンル・ブレンディングなサウンドを展開。あくまでもグローバルな基準で新たな音楽を日本から発信しているYOSHIに、今回のインタヴューでは現在のポップ・カルチャーに思うこと、そしてアーティストとしての今後の展望をざっくばらんに語ってもらった。