カナダを拠点とするジョナ・ヤノのファースト・アルバム。モンスーンやジャック・グリーンなどの助力を得て作られたサウンドは、ほのかにサイケデリックな匂いを醸す。R&Bやヒップホップの意匠が顕著でありながら、アコースティックな音も多いところはフォーク的と言える。どこか長唄的なヤノの歌い回し、家族との離別や和解といったパーソナルな側面が滲む歌詞など、魅力が多い作品だ。