前作以降に3枚のシングルを挿み、ついに届いたニュー・アルバムは、バンドの懐の深さを提示した内容。各楽曲の個性を際立たせながら、ジャジーな色合いやインスト・パートも取り入れた奔放なアレンジも大きな聴き所と言える。その一方、ハーモニカとアコギを用いてポエトリー調のヴォーカルで迫る表題曲、ラストを飾る“呉々も日の暮れと”などドシッと腰を据えて聴かせるナンバーも実に味わい深い。聴き応え抜群の逸品。