ザビーネ・キッテル(Sabine Kittel)『J.S.バッハ:無伴奏フルート組曲』“無伴奏チェロ組曲”をパウル・マイゼンが編曲 空間にしたたる響き

SABINE KITTEL 『J.S.バッハ: 無伴奏フルート組曲 (無伴奏チェロ組曲のフルート独奏版)』 Querstand (2020)
2020.10.15

空間にしたたるような響きのしずく。漆黒の闇に銀光を灯すムラマツ・フルートの冴え冴えとした音色が、ここちよく耳を刺激する。バッハの無伴奏チェロ組曲は様々な編曲を許容する名作だが、このフルート版は、演奏の素晴らしさと共に〈全曲〉であることが特筆される。編曲のパウル・マイゼンは、リヒターのミュンヘン・バッハ管でのソロを始めディスクも多いドイツの重鎮。2020年6月23日に86歳で逝去された(マイゼン編曲版の楽譜は全音から入手可能)。ザビーネも彼の門下だ。ドレスデン・フィル首席を経て現在はシュターツカペレ・ドレスデン首席を務める。巻末にもちろん無伴奏パルティータを併録し、万全。

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