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インタビュー

BAND-MAID『Unseen World』インタビュー完全版――〈原点回帰〉と〈現点進化〉、2つのテーマを1枚にまとめたら、結果的にこうなりましたっぽ

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――KANAMIさんのギタープレイも、”Manners”などリフで押すスタイルが印象的で。

KANAMI「今までもリフは特に意識していて、リフとメロディがグッとくるものだったら聴いてくれる方の心や耳により残ると思っていて。今回もリフ先行で作ったものが結構多かったですね」

――そんなハードなサウンドのなかで、ヴォーカルもまたすさまじいパフォーマンスでした。

小鳩「息ができなかったね、全部(笑)」

SAIKI「ブレスの位置をどうしようかなって(笑)。今回はデモ制作から時間をかけて綿密にやり取りして詰めていけたので、楽曲に対するコンセプトが前のアルバムよりも詳しく理解できたと思います。最初は今まで通りに歌おうとすると〈あれっ、息どこだ!?〉っていうのはあったんですけど、そこから計算して声量のバランスも研究しながら変えられたのが大きくて。〈ここまでは5割ぐらいでいこう〉とか、自分のバランスで歌うことができました」

小鳩「あとキーもね。ちょっとギリギリで」

SAIKI「トップにいる時間長いなって(笑)。もともとトレーニングが好きなので苦ではないけれど、体作りの面で〈準備しておいてよかったー!〉って思いました。

小鳩「〈現点進化〉のほうは消費カロリーが……」

SAIKI「めちゃくちゃ上がっているよね。レコーディングもとりあえずワンコーラス歌ってみると〈……ハア、ハア〉って(笑)。あとは11月にまとめて撮ったので、寒くて。でも制作のときは夏の喉でやっていたので(笑)。季節によって体の状態も変わるじゃないですか。寒くなったら口回らないなあって」

小鳩「細かいメロディも多かったですし、〈現点進化〉は言葉数もどんどん増えていったので、細かい言葉になると〈夏歌えてたのにな〉っていうのがありましたっぽね」

SAIKI「冬は乾燥するし、〈夏は喉も潤ってたんだよなあ〉って(笑)」

――アグレッシヴなだけではなく、今日の展開も複雑なのでそこでのヴォーカルアプローチがまた多彩なのも〈進化〉を感じさせるものでした。

小鳩「最近のBAND-MAIDの楽曲は〈これ同じ曲なのかな?〉っていうぐらい1曲のなかでの別のメロディー展開が多いので」

SAIKI(KANAMIに向かって)「みんなに言われるからそうするんだよね? みんなが〈展開多くしてください〉って」

KANAMI「うん(笑)」

小鳩「メンバーが求める要素をまとめたらこうなったよっていう(笑)」

KANAMI「曲の展開はすごく考えますね。Aメロは2番だとこう変えようとか、ここを10小節にしようとか、なるべく要望をもらったもの近づけるように考えていますね」

――また小鳩さんのヴォーカルによる”サヨナキドリ”はアルバムのなかでも印象的なキャッチーさがある曲ですが、その一方でプレイの方も変拍子があったり複雑なサウンドで。

小鳩「そうですぽね! 大変といえば大変な曲でありますっぽ。ただシンプルにキャッチーなだけじゃないんですっぽ。メロディはキャッチーな感じでってKANAMIにお願いして、そこから2パターンぐらいもらって、さらにもうちょっとAメロをこうしてほしいとかいうやりとりをしましたっぽ。キャッチーさでは他の曲とは違う印象なんですけど、楽器は難しくしていたので、そこはBAND-MAIDらしさが出せたのかなって思いましたっぽ。アルバムだからこそ小鳩ソロヴォーカル曲を入れられるというのはありますし、今回も喜んでもらえる曲にできたらいいなって思いましたっぽ」

――そしてアルバム(初回盤、通常盤)の本編ラストを飾るファストナンバー”BLACK HOLE”のインパクトもまたすさまじいですね。

小鳩「そうですっぽね、〈ザ・カオス〉という曲ですっぽ(笑)! 裏タイトルは〈カオス〉です」

SAIKI「なんか……バンドのグルーヴっていう感じじゃないよね、〈みんなそれぞれ頑張ろう!〉っていう曲で(笑)。〈絶対に遅れるな!〉みたいな」

小鳩「みんな並んで走れっぽ! 大変で横は見られないけど(笑)!」

AKANE「テンポ遅れた人から脱落していく(笑)」

SAIKI「〈脱落しないでー!〉って(笑)」

AKANE「大変ですね、一度転んだら戻れないから」

SAIKI「特にアウトロは……すごいね。今までにない感じだから」

KANAMI「みんなでわーって走り抜ける!」

SAIKI「そんなにかわいい曲じゃないけどね(笑)」

KANAMI「足が漫画みたいにくるくるーってなるみたいな(笑)」

SAIKI「そのとき私はもう〈行ってこい!〉って見送るかたちです」

小鳩「多分これまで聴いてきたご主人様、お嬢様も”BLACK HOLE”は予想できない展開だと思いますっぽ(笑)」

――たしかに予想のつかない作品である一方で、これまで応援しているご主人様、お嬢様にはもちろん、国内外含めた幅広い層に刺さる1枚となったと思います。

小鳩「ありがとうございますっぽ。活動初期と最近の楽曲テイストは違うけれど、どちらも自分たちの楽曲だし、どちらもBAND-MAIDなんだよっていうのを伝えたくて。〈今の自分たちなりに、あの頃の曲を進化させたらどうなるか?〉と〈原点回帰〉を作ったし、〈現点進化〉は今よりバンドとしてさらに進化していきたいんだっていう、意思表示でもあるんですっぽ。進化をしながら私たちの歴史を詰め込んだ1枚にもなっているので、初めて聴く方にも聴き応えのある1枚になっていると思いますっぽ」

――2021年に本作をリリースして、BAND-MAIDのあらたな一歩が始まるわけですね。

小鳩「はい。〈まだ見ぬ世界へ〉という意味のタイトルにしたのもそうですけど、またこのアルバムから、ここから新たな一歩なんだという思いもこもっていますっぽ。」

――そして、本作をリリースしたあとの2月にはバンド初となる、日本武道館でのお給仕が待っています。

小鳩「そうですっぽね、アルバムが完成した今は2月に向けて考えて動いていますっぽ」

――改めて日本武道館という聖地でのお給仕についてはどうお考えですか?

小鳩「日本武道館を目標とするアーティストはたくさんいるわけじゃないですかっぽ。それだけ大きい存在である武道館で初めて演奏できるので、それはすごく大事にしたいなと思いますし、一方でBAND-MAIDの最終目標が〈世界征服〉という、とてつもなくでかいものを掲げているので、それに向けてのひとつの登竜門として考えていますっぽ。大御所やすごい人たちが通る道なので、そこをやることによって次に進んでいけるような武道館にできたらいいなと思いますっぽ。そこで見えることも増えるはずですっぽ」

SAIKI「海外でも〈BUDOKAN〉って認知している人が多いので、自分たちが日本のバンドとして海外に行くうえで、大事なものになるかなと」

AKANE「私はなんか……感動して泣いちゃいそうです(笑)。国内外のいろんなアーティストのライブで、いちばん観に行ったライブ会場だし、いつか私もあのステージに立ちたいという憧れがずっとあった場所なので。〈私たちの番だ!〉っていう気持ちが強かった会場なので、2月は思いっきりバシッと決めたいと思います」

MISA「自分が生きている間に武道館のステージに立つとは……って思います」

小鳩「重たい(笑)!」

MISA「夢だったので」

SAIKI「これから何回もやるから!」

MISA「私、新木場(STUDIO COAST)に立つのが夢だったんですけど、2018年にそれが実現して、その次にもっと広いステージに立てるなんて……うれしいさー」

SAIKI 「……うれしいさー(笑)?」

小鳩 「うれしいさーって言った? 沖縄の人だっけ(笑)? 絶対言ったっぽ!」

MISA 「……そうなの(笑)」

小鳩 「ここは使ってくださいっぽ(笑)」

――わかりました(笑)。KANAMIさんにとって武道館とは?

KANAMI「私は、カルロス・サンタナが好きで、サンタナが最後に来日したとき(2017年)にやった武道館にも行ったんですよ、AKANEに一緒に来てもらって。そのときに〈私はここでやるんだ~!〉って思っていたんですけど、それが叶うのがすごくうれしいです」

――2020年はなかなかお給仕ができない状況でしたが、2021年は武道館を皮切りにさまざまな場所でのお給仕を期待したいですね。

小鳩「とにかく2021年はお給仕をいっぱいできたらいいなと思っていますっぽ」

SAIKI「ツアーを回りたいよね」

小鳩「できることを祈ってという感じですっぽね。こればっかりは自分たちでどうにかできることではないけれど、2020年はオンラインお給仕という新しい方式でのお給仕もできたので、それを含めつつうまくお給仕をやっていけたらなと」

――2020年は3度オンラインでのお給仕を実施しましたが、リアルでのお給仕とはまた感触が違いましたか?

小鳩「プレイの仕方は全然違いますっぽね。やっぱり対カメラになるので、そこの違いは結構大きくて、最初のオンラインお給仕は硬くなって終わってしまって〈ムズカシー!〉っていうのが残りましたっぽ。で、2回目で慣れてきて3回目はフル尺でのお給仕で、それはそれで緊張したんですけど、見せ方としては3回目がいちばんうまくできたのかなって、オンラインお給仕らしさが出たのかなって思いますっぽ」

――いい感触を掴めたあとの、次回のオンラインお給仕も楽しみにしたいですね。

小鳩「そうですっぽね、ひとつの見せ方として積極的に取り入れたいと思います」

SAIKI「そう、オンラインならではの良さもあって。海外のご主人様・お嬢様もいらっしゃるので、海外のツアーで直接行かないと観てもらえないというのをどうにかできないかなって常々思っていたんですね。今回きっかけはコロナ禍というネガティヴな始まりでしたけど、結果、海外のご主人様・お嬢様にもお給仕を観てもらえたのは良かったです。普段のお給仕と違うパフォーマンスもできたし」

小鳩「アーカイヴで残せたりもするので、何度もご主人様・お嬢様に楽しんでもらえるし、海外のご主人様・お嬢様にもより私たちを広めるきっかけになるんじゃないかなって思いますっぽ」

――『Unseen World』というとてつもないアルバムから幕を開けるBAND-MAIDの2021年、また大変なことになりそうですね。

小鳩「楽しみですっぽ! 大変なことにしたいですっぽ!」

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