トミー・リピューマの伝記をベン・シドランが書いた!というので急ぎ手に取り、目を皿のようにしてジョアン・ジルベルトの『Amoroso』について何かないかと探す。BGMはワーナー時代のコンピレーション『T.L.Works』。ジルベルト、ジョビンとクラウス・オガーマンのことをプロデューサーの彼がどんなふうに見ていたのかを探す。大成功を収めたベンソンの『Breezin’』のことが紙上に溢れる。マイケル・フランクスの『Sleeping Gypsy』、ビル・エヴァンスの最後のアルバム『You Must Believe in Spring』もこの人だったんだ。あ、スタッフも、YMOのファーストのアメリカ版も…‥。ああこの人の手がけた音楽が、青春を包んでくれていたのか。