Mikiki編集部員が最近トキめいた邦楽曲をレコメンドする毎週火曜日更新の週刊連載〈Mikikiの歌謡日!〉。連載100回を超え、4人が1曲を厳選し計4曲を掲載してまいります。 *Mikiki編集部

★〈Mikikiの歌謡日!〉記事一覧

 


【田中亮太】

HALFBY “Fushigi”

絶賛キャリア振り返り連載を執筆中のHALFBYが先週リリースした新作『Loco』より。mei eharaさんをフィーチャーしたこの曲は、黄昏メロウ……というより夜明け前のひっそりとした時間の澄んだ空気をバックビートに落とし込んでいます。レゲエとmeiさんの歌声の相性の良さといえば、彼女の名曲“昼間から夜”ですでに証明済みなわけで、 今回も素晴らしくマッチ。これはHALFBYにとっても新たな代表曲になるでしょう。『Loco』についてのインタビューは近日公開予定。サブスクではまだ一部のみの公開ですので、ぜひCDを買いましょう。

 

【酒井優考】

Hello Sleepwalkers “SCAPEGOAT”

いつもの呑み屋で津野米咲にシュンタロウさんを紹介してもらったのが6~7年前とか。その時「え、絶対ハロスリ聴きます!」と言ったのは社交辞令ではなくって、それから本当にハマりまくり聴きまくりました。ライブにも何度も行ったし(“神話崩壊”の1万バビロン札は宝物)、その間にバンドは(すでに人気だったけど)どんどん大きくなった。それだけにしばらくライブ活動をお休みすると言われた時は寂しかったけど、こうやって帰ってきてくれてものすごく感慨深いです。とにかく5人ともテクニックが超絶だし、世界観も独特で退廃的でクールだし、何より曲がめちゃくちゃカッコいい。今見たらコメント欄がさまざまな言語で埋まってて、世界中の人が復活を待ってたんだなって嬉しくなります。とにかくおかえりなさい! アルバム楽しみだ!

 

【天野龍太郎】

空気階段 “メガトンパンチマンのテーマ”

今年の「キングオブコント」は、〈あっ、やってるな〉くらいの感じで、仕事をしながら画面を見ずになんとなく聞いていたのですが、空気階段のコントに持っていかれてしまいました。特に腹を抱えて笑ったのが2ネタめの「メガトンパンチマン」で、このへんてこなローファイテクノポップとともにふにゃーっと現れたメガトンパンチマンの勇姿(?)が忘れられません。そんなメガトンパンチマンのテーマソング、テレビでは前半しか聴けなかったのですが、このたびYouTubeに全編がアップ。

 

【鈴木英之介】

柴田聡子 “雑感”

約1年3か月ぶりにリリースの新曲。曲自体は2020年6月に作られており、ライブでもすでに披露されていたが、この度ついに正式にレコーディングされることとなった。柴田のほか、岡田拓郎やKan Sanoらが織り成す、隙間の多く風通しのいいアンサンブル&歌を、キラキラしていて浮遊感のある電子音が薄く覆っており、日常的な親しみやすさとどこか神秘的なムードが同時に感じられる。このアンビバレンスには、柴田自身が制作に際してイメージしていたという「熱くて冷たくて、おかしな感じ」が反映されているのかもしれない。配信リンクはこちら