2004年、当時中学生だった私に滅びゆく者の美学を鮮烈に刻みつけてくれた三谷幸喜大先生の、3度目の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放送が始まった。同じテーマを取り上げているこの本の面白いところは、急死した頼朝の子・頼家のバックアップをするために集まった13人の有力御家人たちが、裏切りと陰謀だらけの権力争いの中でひとりひとり脱落していく様を、〈表舞台から姿を消していった順〉に紹介しているところ。まさにバトルロワイヤルだった。小学生向けとなっている本書だが、源平合戦や北条義時亡き後についても簡潔にまとめられているので全体が把握しやすく、大河ドラマを観るための地図として、とても使えそう。