ニジェール、チャドなど異なるアフリカ諸国の老若男女6名からなるバンドだったはずだが、どうも語り担当だった長老が亡くなられたらしい。アフリカの伝統的な弦楽器と太鼓、ベースとラップトップ兼キーボードという編成には変わりないが前作のチルとも言える催眠グルーヴは別物なくらいテンポアップし器楽面がかなり強調されている。サンプリングの使用度も増し、街の騒音、しゃべり声、犬の鳴き声、クラクションに気の抜けたラッパみたいなものなど様々な音と躍動的にループする弦やパーカッション、プログラミングされたビートが渾然一体となり熱を帯びながら加速していく。これはかなりおもしろい。全曲12インチで切ってほしい。