ユジャ・ワンの前作、オッテンザマーとカピュソン共演によるラフマニノフ&ブラームス作品は大変好評を得たが、新作のソロ・アルバムはテディ・エイブラムスが彼女の為に作曲した“ピアノ・コンチェルト”が世界初録音で収録。まるでジャズ音楽を聴いているかのようなハイテンション、リズム感抜群のオーケストラの演奏からその作品は始まる。そして、ユジャ・ワンの多彩なそのテクニックが遺憾なく発揮されているソロはまさに圧巻。すぐさまその世界に吸い込まれる。アルバムではなく、コンサートで聴いてみたいと思わずにはいられない新作だ。