詳細を公表せず〈世界を放浪する根無草〉として登場し、2021年になって正体が日本のシンガー、Hiro-a-keyであることを明かしたNenashi。それに前後してOvallのリワークやSMOKIN’theJAZZへの客演、鞘師里保のプロデュースなども手掛けてきた才能が、4年の歳月をかけて作り上げてきたというファースト・アルバムをついに届けてくれた。感情の乗った繊細なヴォーカル、ネオ・ソウル以降のアトモスフェリックでジャジーな意匠が醸造するグッド・ヴァイブ……これは絶品と言っておきたい! Daichi YamamotoやJ.LAMOTTA すずめ、ヴァンシール(ホーカス・ポーカス)らの客演も効果的だ。