熱狂的なライヴ・パフォーマンスが注目を集めているサウス・ロンドンのバンドによるファースト・アルバム。ヴォーカルはカルトチックな妖しさを放ち、リズミカルな歌詞と性急なグルーヴは聴き手を狂乱にいざなう。ガレージ・ロック、テクノ、インダストリアル、2トーンといったさまざまな要素がちらつくサウンドは、勢い一辺倒ではない引き出しの多彩さを窺わせる。ライヴのハイテンションとポップソングとしての聴きやすさを共立できているのは、ジェシー・ウェアやブラーなど多くの作品を手がけてきたジェイムズ・フォードが上手くプロデュースしたからだろうか。