OPUS OF THE YEAR 2024
[特集]bounceが選ぶ2024年の100枚+
ゆく年くる年。ゆく音くる音……いろいろなことが起こりすぎて、何とも言えない気持ちになることの多かった2024年。さっさと忘れてしまいたい気持ちもありつつ、それでも、そんな日々を彩った音がこんなアルバムたちと共に素敵な記憶として残っていきますように。まずはこの100枚から!!
この一年はどんな年でしたか? 正確に振り返ることができなさそうでも、これらの作品のいくつかはきっと2024年という年のさまざまな空気感を思い出させてくれるはず。ここに並ぶ作品は誰かにとってのそういうアルバムであり、恐らくいくつかはこの先も聴き続けるであろうアルバムです。そして、もしまだ聴いていなかったとしても、いつでも聴きはじめることのできるアルバムです。そんなわけで2024年も本当にお疲れ様でした!
100MOIDE IN MY HEAD 2024
bounceが選ぶ2024年の100枚
現行シーンのトップ同士によるタッグ作ながら、話題の核が“Like That”だったのは言わずもがな。コンビ次作とソロの『MIXTAPE PLUTO』も含め、フューチャーはこの年に3作で全米1位を獲得! *出嶌
フューチャリスティックな表情のままに親しみやすさを増した通算4作目。実験的な部分もありつつ全体的にかつてなくポップに洗練され、メロウなネオ・ソウル調やオーセンティックなスロウも楽しめた。 *出嶌
特有のミクスチャー感覚をさらに洗練させた3作目。エッジーかつユニークでありつつ〈誰も置いてかない〉グルーヴとメロディーの強度はハンパなく高い。ポップな外仕事での活躍も印象深かった。 *田中
メンバーそれぞれが各方面で活躍するなか、5年ぶりにトリオで集結した文句なしのアルバム。Shingo Suzukiはソロでの力作も発表したほか、origami発の作品ではNenashiの初作も素晴らしかった。 *出嶌
マンチェ在住の才能が多彩なハウスでアプローチしたファースト・アルバム。リナ・サワヤマやカルマ・キッドやピリ、なかむらみなみ、ディスクロージャーらを迎えて根源的な快楽の在処をフロアに提示してくれた。 *出嶌
日本版〈ベッドルーム・ポップ〉的な文脈で熱狂を巻き起こした赤髪のシンガー・ソングライターがメジャー・デビュー。アンニュイな佇まいと囁き声を求心力に、まだまだ状況は大きくなるでしょう! *田中
年頭に『re:想-EP』でメジャー進出した大阪の3人組バンドが夏に完成したフル・アルバム。ライヴハウスを熱狂させるシンプルな演奏とひねりのある歌詞で紡ぐフレッシュな歌世界はここからさらに大きく広がるはず。 *出嶌
〈ベッドルーム・ポップ〉の象徴だったのもいまは昔。リオン・マイケルズを迎えた3作目は、ヴィンテージな鳴りに現代性を忍ばせ、高級ホテルでの休暇の如き心地良さを演出。空気に親密さを加える音だ。 *田中
アーロン・デスナーがプロデュースし、ジャスティン・ヴァーノンやテイラー・スウィフトらが参加という座組から予想できる良質なポップ盤。その後に“That’s So True”での大ブレイクが待っていたなんて! *田中
ブレインフィーダーからの初作では、ウィザードっぷりを遺憾なく発揮。KID FRESINOやサム・ウィルクスら各局面のレフトフィールドに立つ音楽家たちとの野蛮かつ緻密な遊びの記録だ。音って楽しい! *田中