金管奏者の精鋭集団、アンサンブルと個の力で新境地へ
日本のクラシック界における金管楽器奏者の精鋭を集めたグループ〈ARK BRASS〉が2枚目のアルバム『展覧会の絵』を発表する。オーケストラなどで培った精緻なアンサンブルと圧倒的な個の力で金管楽器の魅力を最大限に引き出し、新境地を切り開いている。リーダーであるトランペット奏者の佐藤友紀に話を聞いた。
「グループのコアメンバーは僕とホルンの福川伸陽さん、トロンボーンの青木昂さん、チューバの次田心平さんの4人です。僕らは英国の人気金管グループであるフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルに敬意を表してオマージュすることをテーマに掲げています。今回収録したエヴァルドの“金管五重奏曲第1番”とラングフォード“ロンドンの小景”はフィリップ・ジョーンズの王道レパートリーです。僕らが彼らに憧れたように、僕らの演奏が皆さんの憧れになるような団体になれたらいいなと思います」
展覧会の絵はラヴェルのオーケストラ編曲版の人気が高いが、今回は大橋晃一が金管5重奏とピアノによる編曲にアレンジした。
「展覧会の絵は“プロムナード”や“キエフの大門”など金管楽器の活躍が目立ちますが、木管や弦楽器による演奏部分を金管とピアノだけでやるのは技術的に難しいのですが、これまでもたくさん演奏してきた曲とは違い、新たな発見がありました。
コアメンバーの4人は長年オーケストラに所属しながら、ソロ活動なども並行してやってきたのでアンサンブルへの意識が高く、ソリスティックな側面も強い。僕らのグループの大きな特徴です。理想の形を求めていったら、このメンバーにたどり着きました。
コアの4人以外はアソシエイトメンバーという形で編成によってコンサートごとに様々な素晴らしいメンバーに加わってもらっています。皆さん国内屈指の奏者なので忙しいですが、コロナ禍では公演中止が相次いだため、むしろ演奏に飢えていて積極的に参加してくれた人が多かったです」
ARK BRASSは11月にはジャズトランペッターの松井秀太郎らをゲストに招いた全国ツアーも予定している。
「金管アンサンブルはジャンルが広いので、バロックからルネサンス、モダン、コンテンポラリー、ジャズ、映画、演歌まで何でもできる。教育活動やあまりコンサートなどがない地域での演奏などもどんどんやっていきたい。今後も幅広い分野の楽曲を取り上げ、幅広い年齢層の方に聴いてほしいです」
LIVE INFORMATION
ARK BRASS JAPAN TOUR 2024
2024年11月2日(土)大阪・住友生命いずみホール
開演:14:00
2024年11月3日(日)福岡・北九州市立 響ホール
開演:13:30
2024年11月4日(月・休)山口・シンフォニア岩国(山口県民文化ホールいわくに)
開演:14:00
2024年11月6日(水)愛知・電気文化会館
開演:19:00
2024年11月7日(木)東京・紀尾井ホール
開演:19:00
スペシャルゲスト:松井秀太郎(トランペット)/川田健太郎(ピアノ)
■東京公演に中高生をご招待! 2024年10月9日(水)から先着で受付開始!
2024年11月7日(木)東京・紀尾井ホール
開場/開演:18:30/19:00
スペシャルゲスト:松井秀太郎(トランペット)/川田健太郎(ピアノ)
詳細はこちら https://avex.jp/arkbrass/news/detail.php?id=1119734