UKの3人組による待望の初フル・アルバム。イントロでデスチャ、シュガベイブス、SWVの名を挙げてバトンを受け継ぐ意思を示すのが頼もしく、その音楽も当然期待を裏切らない。全面プロデュースに就いたMNEKによる楽曲はあの頃のガールズ・グループのヴァイブを再現しているし、ティーナ・マリーをネタ使いした90年代モードな“AAA”やベース風味な“Check”なども楽しい。何より、それぞれに音域が違う3人によるハーモニーによって、R&Bとしての満足度が段違いに高まっている。90s~Y2KのR&Bを聴いて育ったZ世代がそれらをフレッシュに提示する例として、現時点で最高峰の一つだろう。