個性的なコンセプト・アルバムをリリースし続けるレ・クリ・ド・パリの新録音。ジェズアルドのマドリガーレ、そのジェズアルドの師匠であり、近年、お互いの影響関係が問われているポンポニオ・ネンナ、マドリガーレの巨匠ディンディアら16世紀後半から17世紀前半にイタリアで活躍した作曲家たちの、半音階進行や不協和音を用いた斬新なマドリガーレで構成された好企画盤。不自然な展開、ゆがんだ表現力はまさに歌によるマニエリスム。超実力派声楽アンサンブルによる迫真の歌唱もすごい。音楽におけるマニエリスム芸術を示した画期的な1枚。