カナダ出身のコールド・スペックスにとって4枚めのアルバムは、メンタルヘルスの問題を乗り越えて作られたもの。ソウルやゴスペルの要素が顕著な音に乗せ、味わった苦難とそれを打ち破った意志が描かれる。彼女の滋味な歌声を際立たせるという意味でシンプルなプロダクションは正解。“Cheap Dreaming”など随所で聞こえるストリングスの甘美さも魅力。