アフリカン・ルンバ由来のダンス・ミュージックに古典民謡の要素を足したケニアの大衆音楽=ベンガを代表する歌い手で、社会的なリリックでも支持を集めたジョセフ・カマル。彼の音源集が、実孫でアンビエント作家のKMRU監修のもと、ワープのサブ・レーベルより登場しました。ハイライフ風やエレポップ風など、一口でベンガと言っても時代ごとに変化していく様が窺え、その曲調に合わせて喜怒哀楽を歌い分ける主役の表現力にも驚かされます。なかでも耳を奪われたのは、全盛期にあたる70年代後半の爆裂ファンク・チューン。エネルギー量が尋常じゃないです。震えました。