TVアニメ「マクロスΔ」(2016年)に登場する戦術音楽ユニット、ワルキューレにて美雲・ギンヌメールの歌唱を担当し、大きな注目を集めたのが15歳のとき。ソロとしても数々のアニメ関連の楽曲を歌ってきたJUNNAがアーティスト名をJunnaに改め、新章を開く。彼女の再デビュー・プロジェクトは「どんな歌をどう届けていきたいのか、自分のなかで明確にすること」から始まったという。
「ワルキューレでデビューした頃は歌うのがただ楽しかったんですけど、再デビューに向けての準備期間だったこの2年間は、自分が本当にやりたいことを模索する時間でした。すごく苦しかったけど、改めて自分と向き合えたし、考えることをやめちゃいけないなって実感しましたね」。
10代の時期から、ONE OK ROCKやSuperflyが好きで、ロック・テイストのパワフルな歌唱を得意としていた彼女。新たなアーティスト像を探っていくなかで、背中を強く押すような楽曲だけではなく、リスナーに寄り添い、〈大丈夫だよ〉と肯定するための歌を届けたいという思いが芽生えてきたそうだ。その変化は、このたびリリースされたJunnaとしてのファーストEP『ハローグッバイ』にも強く反映されている。
表題曲は、生楽器の響きを活かしたオーガニックな音像のなかで、大らかな解放感を湛えたヴォーカルが広がるナンバー。“ハローグッバイ”というタイトルは、彼女自身の価値観を映しているようだ。
「たとえばライヴの終わりって、名残惜しさみたいなものが必ずあるのですが、一つのステージをきちんと終わらせることによって次に繋がるし、新しいことが始まるんだなっていつも感じるんです。〈ハローグッバイ〉という言葉は私が大事にしていることと重なっているし、新たなスタートを切る作品で、ぜひこの曲を歌いたいなって。〈いつかは そっと まだ見ぬ誰かの/夢を見させて 背中を押せたら〉という歌詞も好きです。私自身もいろんなアーティストのみなさんの曲を聴いて救われてきたし、自分もそうならなきゃなって改めて思わせてもらえました」。
リード楽曲の“GUM”はテレビ朝日系 金曜ナイトドラマ「余命3ヶ月のサレ夫」主題歌としても話題を集めた。生々しいバンド・サウンドを基調にしたミディアム・ロック・チューンにおいて、歌詞の軸を担っているのは〈最低な昨日なんて越えていけ〉というラインだ。
「生きていれば楽しいことばかりではなくて、最悪な日もあるし、後悔することもある。でもそこで留まるのではなくて、マイナスな気持ちを抱えながらも、前に向かって歩くのが大事ですよね。〈最低な昨日なんて越えていけ〉という歌詞は再デビューが決まるまでの日々とも重なるし、この曲がJunnaとしての最初の曲でよかったなって。これまでは強さを押し出すように歌うことが多かったんですが、“GUM”はビブラートやシャクリを入れず、できるだけ真っ直ぐ歌うことを意識しました。かなり難しかったけど、等身大の私で届けられる曲になったと思います」。
さらにグルーヴィーなサウンドとパワフルな歌声が響き合う“喝采”、ポップな手触りのアッパー・チューン“ランデブー”も収録。どちらにもいまのJunnaのリアルな感情が刻まれている。
「再デビューの準備期間に〈喜怒哀楽それぞれのエピソードを教えてください〉という宿題があったんですけど、〈怒〉の思い出がいちばん多くて(笑)。だったらそれを曲にしてみようということになったのが“喝采”なんです。“ランデブー”は聴いた瞬間に〈ライヴで歌いたい!〉と思った曲ですね」。
シンガーとしての天賦の才を努力で磨き上げ続けているJunna。強い視線の先にあるのは、豊かで力強い歌が多くのリスナーの心に共鳴する未来だ。
Junna
2000年生まれ、愛知出身のシンガー。JUNNA名義で2016年放送のTVアニメ「マクロスΔ」劇中の音楽ユニット、ワルキューレにて美雲・ギンヌメールの歌唱担当としてデビュー。2017年からソロでの活動を始め、2018年作『17才が美しいなんて、誰が言った。』などコンスタントなリリースを重ねる。2026年4月にソニーへ移籍し、Junnaに改名。同名義でのファースト・シングル“GUM”の配信を経て、このたび再デビューEP『ハローグッバイ』(ソニー)をリリースしたばかり。
