2024年には『I Invented Grime』なんてEPも発表していた先駆者だが、本人は長らくその土俵に上がることなく、成功した“Bonkers”など直情的なダンス・トラックがお気に入りのようだ。この9枚目のアルバムもほぼ全編をベースラインやハウスで固めていて、合間にUKガラージやレイヴ要素も入れ込みつつ、ひたすら鋭利なフロウをスキルフルに速射して馬鹿馬鹿しくアッパーに踊り続ける。50セントやネリーのベタなネタ使いも楽しい。大袈裟に褒めやすいタイプの作品ではなく、カリスマの無駄使いという感じだが、本人には知ったこっちゃないでしょう。バン・Bとの再会がここにきて実現したのもトピック。
ディジー・ラスカル(Dizzee Rascal)『We Want Bass』バン・Bとついに再会、鋭利なフロウを速射しながらアッパーに踊り続ける