もうすっかり身体がサブスクに慣れてきたここ最近、今月はとくにフィジカル・リリースのない作品ばかりを聴いていた月で、加えてまとめ買いしたレコードが届くのも少し先。歯を食いしばりながらなんとかフィジカル・リリースのある3作品をチョイスさせていただきました。来月はアナログでご紹介できたらいいな……。年内ベスト原稿系のオファーも忍び寄るこんな時期、直近の3枚をご紹介。

DIZZEE RASCAL 『E3 AF』 Dirtee Stank/Island(2020)

先行シングル“L.L.L.L.(Love Life Live Large)”でけっこう普通にヒップホップな感じなのかな~と思いきや、けっこういい感じのグライム回帰路線もあって最高でした。とはいえ“Body Loose”とかみたいなアフロ路線も全然嫌いじゃないです。Da Beatfreakzとかもめっちゃ良いし……日本ではあんまこういうアフロビーツとか最近だとラテン・アーバンとか書かれてるようなリズム・パターンの曲ってそこまでたくさん出てないイメージがあるのですがどうなんでしょう。

 

BETTER PERSON 『Something To Lose』 Arbutus(2020)

そんなヨーロピアンな流れ(強引にもほどがある)でこちらをご紹介。全体的にレトロなタッチが気になりますがMGMTのベンがプロデュースなんですね。新しい!みたいな感じというよりかは古き良き……みたいな感じがあるのですが、つまりは強度のある素敵なアルバムということです。カラッとしてきた冬に合います。

 

ミツメ 『トニック・ラブ』 mitsume(2020)

最後は手前味噌シリーズ。配信で既発ですが12インチが出ました。ミツメさんからリミックスのオファーをいただけるとは本当に光栄なことでした。コロナもあって家の機材を動かさなくてよかった時期だったのが幸いし、ガッツリ全編ハードウェアで制作。えらい長尺になってしまいましたが自分的には意味のある尺にできたんじゃないかなと思っております。作ってて楽しかったリミックスですので、ぜひ原曲と合わせて楽しんでもらえたら嬉しいです。

 


tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸出身のトラックメイカー。自身の作品をリリースするほか、ミツメ、大比良瑞希、Sexy Zone、徳利、CHEMISTRY、中島愛、土岐麻子、向井太一、m-flo、平井堅、山本彩、白金 煌(CV.小宮有紗)、レイニッチらの楽曲を手掛けています。ここ最近は自身の『TBEP』や『RUN REMIXES』などに加えて、主宰レーベル・HIHATTの5周年EP『HIHATT5TH』(HIHATT)もまだまだ好評配信中です! その他もろもろの最新情報は〈tofubeats.com〉にて!