ZOKKON OF THE YEAR 2015 to 2016
【特集】THE DAYS OF OUR LIVEZ
さらに膨大なリリースと地殻変動に圧倒されたZOKKONシーンの2015年! 時代が流れても、2016年も理屈抜きで楽しいものがきっと楽しいと思うのです!

 これを書いているのは、え~、2016年1月、19日です(キムタク風に)。年が明けてからもすでにドラスティックな出来事がいろいろ続いている音楽シーンではありますが、いわゆるZOKKONの界隈においてもそれは例外ではありません。ぶっちゃけ、こうしている間にも何かが起こっているんじゃないかと思うと、原稿を書く手が止まって仕方ないです。

 なんてのは入稿の遅れに対する言い訳だとしても、ともかく戦国時代という名の元禄から時代の色合いが緩やかに変わり、大きな風景の変化があちこちで見られたのが2015年でした……という感想は、地図の見方はさまざまであろうと多くの人が同意するところでしょう。離合集散によって終わりと始まりが休みなく交錯し、新たな顔がそれでも頻繁に登場してくる拡がり&多様化の流れはまだまだ止みそうもありません。

 そんな裾野の広がりを受けてさまざまなフィールドからZOKKON的な名品が連発されたのも昨年の特色。とりわけアルバム・サイズの力作が続いたことは、この界隈の奇妙な厚みを改めて証明したのではないでしょうか……ってことで、ここでは2015年の良作/良曲からごく一部を振り返ると共に、新年最初の期待すべきリリースについても紹介していきましょう! *bounce編集部

★チャオ ベッラ チンクエッティが激動の1年を乗り越え、4人での初シングル『どうしよう、わたし/一期一会』を語る

★Pt.2 ディスクガイド/BEST 20 ALBUMZ アルバムが豊作だった年を象徴する20枚!
★Pt.3 ディスクガイド/ピ~ス!久保田と平和嶌が選ぶ、BEST NINE ’15

 


2015年のZOKKONディスクTOP40(ぐらい)!

カントリー・ガールズ 愛おしくってごめんね/恋泥棒 zetima(2015)

プレイング・マネージャーを務める嗣永桃子の指揮下で往年のカントリー娘。がリボーン。いきなりのメジャー・デビューとなったこの初シングルは奥ゆかしいフリのキャッチーな可愛さもあって年間ベスト級の話題を集めることになりました。達者な新メンバー加入後の元気な新体制にも注目しかないですね! *出嶌

 

アイドリング!!! ロデオマシーン ポニーキャニオン(2015)

〈全員卒業〉というこのグループらしい形で丸9年に及ぶ歴史に幕を閉じたアイドリング!!!。いわゆる世間一般に知られるような代表曲はなくとも、娯楽性に富んだ親しみやすい楽曲をコンスタントに……という終始〈慣らし運転〉的な姿勢はラスト・アルバムとなった本作でも貫かれていました。 *久保田

 

9nine MY ONLY ONE ソニー(2015)

2度に渡る全国ツアーを行うなど、2015年はライヴ活動に重きを置いていた9nineE-girlsの諸作で知られるCLARABELLが作/編曲を手掛けた2枚のシングルもそんな一年を象徴する楽曲で、〈見せる〉こと以上に、みんなで一緒に楽しく踊れる要素が前面に出た、ポップで明るいナンバーでした。 *久保田

 

横山ルリカ SHUT YOUR MOUTH!!!!!! CJビクター(2015)

慣れ親しんだアイドリング!!!の卒業を挿んで、2015年はシングル2枚を残したルーリー。こちらは久々に前山田健一を迎えた90年代ハウス調のビートがカッコいいトラックで、歌える彼女だからこそ課されたチャレンジとも言える新境地に。前シングルでの“紫陽花”に続く自作詞の“プレゼント”も良し。 *出嶌

 

こぶしファクトリー ドスコイ!ケンキョにダイタン/ラーメン大好き小泉さんの唄/念には念(念入りVer.) zetima(2015)

ハロプロ研修生にダイナミックな動きがあった2015年ですが、この8人組の結成~デビューはひときわドラマティックに胸を打ったはず。シャ乱QのリメイクもトリプルA面に備えたこのシングルは、つんく♂マナーの影響を窺わせる濃厚作で、コクもキレもありまくりのリズミックな逸曲揃い! *出嶌

 

LinQ ハレハレ☆パレード ワーナー(2015)

昨年の春で4周年を迎えた福岡の雄。サード・アルバムも毎度の如く充実の内容でしたが、なかでもナオト・インティライミを特命プロデューサーに招いたこの南国ムード全開シングルは、大久保薫の陽気なアレンジや大人数MVの楽しさもあって出色の仕上がりでした。今年の攻めにも期待です。 *出嶌

 

Dorothy Little Happy Restart ユニバーサルGEAR(2015)

シーン全体の激動を象徴するかのように、誰もが言葉を失うような急展開からのリスタート。立ち上がる姿をそのまま歌にしたような熱さは、グループに新たな魅力を授ける劇的なナンバーに結実しました。従来からの見れば恋するドロシー感は、歌詞も素晴らしいカップリングの“青い夕暮れ”にて! *出嶌

 

寺嶋由芙 ふへへへへへへへ大作戦 ユニバーサル(2015)

もはや前歴も遥か彼方へと霞むぐらいまじめにアイドル道を突き進んできたゆっふぃー。〈あんまりまじめをなめないで〉なんて、清純派のコスチュームを纏う彼女がしたたかな女子心をつぶやいていく表題曲の詞は、アイドル好きとしてゆっふぃーウォッチも嗜んでいた大森靖子が託したものでした。 *久保田

 

夢みるアドレセンス Bye Bye My Days ソニー(2015)

モデルや女優などでも個々に活躍してきた5人組は、このシングルにてメジャー・デビュー。Negiccoでお馴染みのconnieが書き下ろした本作のカップリング“DATE COUNT FIVE”や、真心ブラザーズの名曲を再構築した次作“サマーヌード・アドレセンス”など、ツウ好みな線でも魅了してくれました。 *久保田

 

アンジュルム S/mileage / ANGERME SELECTION ALBUM『大器晩成』 hachama(2015)

中島卓偉のペンによる“大器晩成”で威勢良く飛び出し、出会いと別れも経験した2015年の彼女たち。この編集盤は、タイプ別に収められた新録主体でアルバムにしてれば年間ベスト級の名品になったはず……と思うほどの逸曲揃いで、なかでも卓偉×児玉雨子による“友よ”は歌い継がれること必至のエモい大名曲!! *出嶌

 

アップアップガールズ(仮) サードアルバム(仮) T-Palette(2015)

チャオベラ吉川友と共にチーム・負けん気での動きも盛んだったアプガ。前年までの異常なスパートに対して2015年のCDリリースはこのアルバムのみでしたが、michitomo渾身の“美女の野獣”などではカッコイイ系の新たな魅力を発揮することに成功しました。4月に控える久々のシングルも楽しみ! *出嶌