ZOKKON OF THE YEAR 2015 to 2016
【特集】THE DAYS OF OUR LIVEZ
さらに膨大なリリースと地殻変動に圧倒されたZOKKONシーンの2015年! 時代が流れても、2016年も理屈抜きで楽しいものがきっと楽しいと思うのです!

★チャオ ベッラ チンクエッティが激動の1年を乗り越え、4人での初シングル『どうしよう、わたし/一期一会』を語る

★Pt.1 ディスクガイド/bounce編集部が選ぶ、2015年のアイドル盤TOP40(ぐらい)!
★Pt.2 ディスクガイド/アルバムが豊作だった2015年を象徴するアイドル盤20枚!
★Pt.3 ディスクガイド/ピ~ス!久保田と平和嶌が選ぶ、BEST NINE’15
★Pt.4 BiSH、新アルバム『FAKE METAL JACKET』を語る
★Pt.5 Party Rockets GT、GT初のシングル“虹色ジェット”を語る
★Pt.7 ディスクガイド/まだまだ膨大な新年のZOKKONディスク9枚

 


イケてるハーツ
Stand-Up!研究生たちがいよいよ立ち上がった!!

 すごい名前……と思った時点でもう術中なのでしょうが、このイケてるハーツは、アフィリア・サーガを筆頭とするレーベル=Stand-Up!の設立に際して開催されたオーディションの合格者を母体とする8人組ユニットです。そもそも彼女たちは、2014年1月のプロジェクト立ち上げからレーベルの研究生ユニットとして研鑽を積み、9月にライヴ・デビューしてからはStand-Up! Heartsという名義で活動を本格化させてきた顔ぶれ。研究生とはいえ〈@JAM EXPO〉などの大舞台も経験し、年月をかけてじっくりと知名度を上げてきたのでした。そして、結成1周年を経た昨年9月に研究生からの卒業/アイドル・ユニットへの昇格が発表され、メジャー・デビューに際してイケてるハーツへの改名を発表したというわけであります。

イケてるハーツ Let's stand up! Stand-Up!(2015)

 で、そんな長い道程を祝福するメジャー・デビュー・シングル“Let's stand up!”がいよいよリリースされます。タイトル曲を書き下ろしたのは、以前からアフィリア・サーガとも縁のあるつんく♂。ポップな意匠と素直なメロディーに乗せて女子の負けん気と焦りとアレコレを描写する様は、安定のつんく♂節と言えましょう。一方、カップリングの“私信確定”はレーベルのボスでもある志倉千代丸が詞曲を手掛けており、こちらはより現場対応な沸き曲になっています。さらにはPS4のゲーム『パンチライン』でEDテーマに採用された“ハッピーエンド”も収録され、ラインナップは硬軟自在。

 なお、彼女たちのコレオグラファーに迎えられたのが、iDOL StreetやPiiiiiiiNなどの振付でも活躍する高田あゆみ(元キャナァーリ倶楽部)というのも縁を感じさせるところ。万全のバックアップを受け、イケてるハーツがどこまでイケるのか、期待しながら見守りましょう! *出嶌孝次

 

FUJIYAMA PROJECT JAPAN

大阪☆春夏秋冬

 タワレコもT-Paletteに続く新レーベル2つを立ち上げた2015年、レーベルという括りで活発な動きを見せたのは、きゃりーぱみゅぱみゅらを擁するASOBISYSTEMと、同名イヴェントで知られるアイドル横丁が共同で立ち上げたFUJIYAMA PROJECT JAPANでした。設立の時点で愛乙女★DOLL、山口活性学園、虹のコンキスタドールの加入を発表し、夏には作品ラッシュという速攻ぶりも目覚ましかったですが、そこからsora tob sakanaが照井順政(ハイスイノナサ)プロデュースの初シングルを放ち、話題の大阪☆春夏秋冬も獲得……と、注目度を保ったまま新年に突入しています(2月にはsora tob sakanaの新曲も!)。日本のポップ・カルチャーとしてのアイドル文化をアピールする、今後の動きも要チェックですね! *出嶌孝次

 

大阪☆春夏秋冬の2015年作『Early Season』収録曲“Let you fly”

 

ぷちぱすぽ☆はスポーツだ!

 シーンの多様化や成熟に並行して、さまざまな方面から〈妹分〉的なアクトが増えてきたのもここ数年の大きな傾向でしょうか。で、昨年5月にPASSPO☆のプロデュースするユニットとして結成されたのがぷちぱすぽ☆。〈東京五輪に向けて走り出したスポーツ応援集団〉という触れ込みのもと、9月にリリースされたデビュー・シングル“サムライガール”は〈クシコス・ポスト〉などをゴッタ煮にして秋の大運動会ムードを盛り上げ、グループのキャッチーな特色を無邪気に見せつけてくれました。

ぷちぱすぽ☆ ぷちぱすぽ☆ Go Fight! Fly High! プラチナム・パスポート(2016)

 ってところで、2枚目のシングル“Go Fight! Fly High!”が早くも登場。絶対に負けられない闘いがどこかにありそうな表題曲を筆頭に、野球をテーマにした“熱血ポジティブレヴォリューション”、タイトルまんまの“全力スイマー”と大騒ぎできそうな応援歌が並んでいます。いずれも悪ノリ(?)を押し通したら感動的に響いてきたようなおもしろさ。ブルマをアレンジした前作でのユニークな衣装から、今回は白ラン風の応援団ルックに身を包んで気合いも十分ですね! *出嶌孝次

 

doles Uの第1弾として、あのNAOMiRUSTYがデビュー!!

 この顔に見覚えがある人もない人も、心がざわつくような新進アクトの登場です。彼女の名前はNAOMiRUSTY。そう、椛田ナオミ名義でモデル/タレントとして活動し、かのエレクトリックリボンにNAOMiの名前で2010年から在籍していた彼女であります。NAOMiがエリボンにいたのは、ちょうどグループが〈エレクトリックりぼん〉から改名し、休止期間を挟んでふたたび活動を軌道に乗せつつあった頃。ただ、2014年8月のシングル“波音チューニング”をリリースした直後にグループを卒業した彼女は、同時に芸能活動からも引退していたのでした。それだけに今回の活動再開には驚きと喜びを禁じ得ないという人もいることでしょう。

 NAOMiが活動再開の場に選んだのは、ディスクユニオンが新たに設立したアイドル・レーベル=doles U(ドレスユー)。その第1弾タイトルとして限定シングル“サスティナブル しゅらしゅら”をリリースしたのが昨年12月のことでした。同作はタワレコでは入手できないブツでしたが、作/編曲を妄想キャリブレーションやでんぱ組.incの仕事で知られるDr.Usui(Wicky.Recordings)が、作詞をゆるめるモ!の大半の曲に詞を提供している小林愛が担当したこともあり、一部では注目の的になりました。そこから間髪入れず、年明けに届いたのが今回紹介する初の全国流通シングル“ラニーニャ夜”です。

NAOMiRUSTY ラニーニャ夜 doles U(2016)

 Dr.Usui×小林愛という制作の布陣は前作同様ながら、どこか妖しげな風情を漂わせていた前曲に対し、“ラニーニャ夜”はUsuiが(M)otocompo感を前面に出してきたような印象で、PWLや80年代アイドル歌謡へのオマージュのようなレトロ・フューチャー感をビキビキと纏っています。3月には早くもアルバムが届くようでまだまだ持ち札は多数と思しきNAOMiRUSTY。所属するdoles Uの展開も含めて今後どのように活動していくのか……まずはシングルを堪能しながら次の一手を待つとしましょう。 *出嶌孝次

 

WHY@DOLL待望のフル・アルバムがなまら最高!!

 14年のメジャー・デビューをきっかけに、それ以前の〈完全現場主義〉的なハイテンションなライヴ・アイドルから、90年代の渋谷系や北欧ポップが見え隠れするサウンドを背景にメロディーとハーモニーをしっかりと聴かせるポップ・デュオへと変貌していったWHY@DOLL。昨年2月のミニ・アルバム『NAMARA!!』はそのコンセプトを見事に結実させたもので、それはそれはアイドル・リスナーだけには止まらない訴求力を持ったポップス作品でした。その後はライヴハウスでの定期公演や〈TOKYO IDOL FESTIVAL〉など数々のイヴェント出演、さらには秋に行われた全国ツアー(札幌、大阪、名古屋、東京)などを通じてパフォーマーとしてのポテンシャル磨きに邁進した彼女たちですが、そんな一年を経て届けられるのが、ファースト・フル・アルバム『Gemini』です。

WHY@DOLL Gemini VERSIONMUSIC(2016)

 昨年3月に発表したラテン・フレイヴァーのメロディアスなポップ・チューン“曖昧MOON”、暮れにリリースした“clover”といったシングル曲のほか、アーバンでちょっぴりアダルトなメロウ・ファンク“Tactics”、ブラスをフィーチャーしたゴキゲンなファンク歌謡“CANDY LOVE”などライヴ会場限定で出ていた音源も含む14曲で構成されたこのアルバムは、昨年の『NAMARA!!』よりもダンサブルな要素を強めた作風で、軽やかで胸躍る、マイルドでスウィートなソウルネスを湛えたリズムと展開がたまらなく心地良い仕上がり。ハツラツとしていながら曲調に応じて表情と熱量をデリケートに変化させていく歌唱と、耳触りの異なる声質を活かした2人のハーモニー、20代前半女子のリアルな日常や心情を浮かび上がらせるリズミカルな歌詞がさらに楽曲の輝度を高めていて、それはもう、冬の夜空に瞬く〈Gemini〉のよう……。 *ピ~ス!久保田