結成15周年を迎えた昨年は、オリジナル作やベスト盤のリリース、初の日本武道館公演など充実の時間を過ごしたMONKEY MAJIK。なかでもベスト用に録られた“Journey”は晴れやかなホーンを配した佳曲だったが、それは本作の布石だったのかもしれない。ニール・フィンが所有するニュージーランドのスタジオで作られた10作目は、マルーン5のお株を奪うような“Delicious”の幕開けから、ポリス風の性急なバックビートがカッコイイ“High”、プラント兄弟の伸びやかな歌声が気持ち良すぎるライト・ファンク“Plastic Girl”といったアップで畳み掛ける、バンド史上最高にダンサブルな逸品に。作品ごとにその時のメンバーの趣味指向を衒いなく採り入れてきた彼らだけに、近年のソウル/ファンク人気の流れとも自然にシンクロしたのかも。思えば出世曲“Around The World”(2006年)からしてEW&Fマナーのファルセットが躍るディスコ調だったし、これがバンドの新機軸ではないが、申年を迎えてフレッシュに新生した感もあり!