昨年のTOKYO JAZZでの来日も記憶に新しい、ニューヨークを拠点に活動するイスラエル出身のトランペッター、アヴィシャイ・コーエンのECMからは初となるリーダー作。亡き父への想いを描いたという本作は印象主義的な世界観が展開され、アヴィシャイのミュートされたトランペットの優しくも力強い音色が、聴き手の感情を強く揺さぶる。マイルスを初めとした偉人たちへのリスペクトに裏打ちされた幅広くゆたかな表現力と、マンフレッド・アイヒャーのプロデュースが素晴らしいケミストリーを生み出し、ECMのレーベル・コンセプトにもガッチリハマった一枚。