大御所と若手の交流が毒特のズルズルな放熱を促しているベイエリアから、サクラメントの十年選手が3年ぶりのソロ作を投下。Lフィンガーズデヴらの簡素で重いビートが小回りの利いた主役のマイク捌きを支え、ローズ・ロイス使いのトラップ“No Love”からミッチー・スリックを招いた“Affiliated”までダークで不穏なノリがかっこいい。ピアノ・バウンスの終曲“Smoke Pouring Out”が残す乾いた余韻も好ましい佳作。