大所帯で演奏される複雑なリズムとスピード感あふれる迫力のビートで“世界最速のジプシー・ブラス・バンド“とも言われる、ルーマニア北西部の村ゼチェ・プラジニ出身のバンド、ファンファーレ・チォカリーア。バンド結成20周年を迎えさらに強力になった今作は単独名義では10年ぶりでありながら、手におえないガチャガチャ感は健在! 踊らにゃ損々を全身で受け止めて前のめると、一気に、一緒に、火星へGOしてしまうかのようにグイグイひっぱられる世界観が心地いい。混ざり合った文化の中で今も進化し続ける小さな村の音楽が、自由に音楽することの楽しさを教えてくれる。

 


世界最速最高のジプシー・ブラス楽団が結成20周年の節目に放った新作は、10年ぶりとなる単独名義のアルバムにして、原点回帰とバンド・サウンドの最新アップデートという両側面を持った充実の内容。超絶な速さを活かしつつも、細かなところまで構築された端正なアレンジ、曲のヴァラエティーの豊かさもあって聴き応えは抜群だ。もちろん、楽しく踊れる祝祭音楽っていう基本が押さえられている点も良し!!