Vol.5 最終回もやっぱり暴れる準備をしておきたい4組
SAND
大阪のハードコア・バンド、Straight Savage Styleに影響を受けてNYハードコアにハマり、バンド結成――という経緯に納得。アンセインあたりに通じるヘヴィーでボトムの低いヴァイオレンスなサウンドを武器に、日本国内のみならずUS/ヨーロッパでのツアーやイヴェント出演(2010年にはNYの〈Black N’ Blue Bowl〉にも!)も精力的に行っている。また、2002年からはハードコア・バンドやヒップホップ・アクトを集めたイヴェント〈FREESTYLE OUTRO'〉を2011年まで開催するなど、関西からシーンの活性化に貢献。2013年の最新作『Spit on authority』では、本イヴェントにも出演していたANARCHYが“Vanilla Shake”に参加し、パンテラを思わせる超絶に痺れるギター&ブラスト・ビートと好相性なサグいラップを聴かせている。
【参考動画】SANDの2013年作『Spit on authority』収録曲“Vanilla Shake”
Northern19
昨年、結成10周年を迎え、すっかり風格も身につけているNorthern19。2006年のファースト・アルバム『EVERLASTING』からヒットを連発し、一躍日本のメロディック・パンク・シーンの中核を担う存在となった。コンスタントにリリースを重ねながら音楽的にも幅を広げ、パンクに留まらず〈ロック・バンド〉として進化を遂げている点が注目ポイントで、思いっきりシンガロングできるアップは変わらず健在ながら、美しいメロディーを強調したギター・ロック然とした楽曲もサラッと披露する。しかし年月を経ても変わらないのが、ライヴでの定番キラー・チューン“STAY YOUTH FOREVER”を地で行く〈青さ〉。どんなに音楽が成熟しても滲み出る瑞々しい味わいが、彼らが長く愛される理由だろう。
【参考動画】Northern19の2014年作『DISCOVERY』収録曲“TONIGHT, TONIGHT”
NOISEMAKER
SiMやMAN WITH A MISSION、FACT、Crossfaithといった錚々たる面々のツアー・サポートや〈SCREAM OUT FEST 2013〉への出演(ちなみに〈水曜どうでしょう祭 UNITE 2013〉にも。さすが道産子!)など、昨年以降ますます活動範囲を広げている札幌発の4人組。派手さはないが硬派な印象のサウンドが魅力で、フューネラル・フォー・ア・フレンドやフィンチを彷彿とさせるスクリーモ/ポスト・ハードコアを軸に、ラップを交えてかつてのコーンのような抑制の効いたニュー・メタルなども随所で顔を覗かせる。線の細いヴォーカルが醸すスリリングなクールネスもポイントで、鬼気迫るスクリームには武者震いしてしまうほどだ。この機会にぜひチェックを!
【参考動画】NOISEMAKERの2013年作『DOUBLE COLOR SHEEP』収録曲“THE NEW ERA”
SHANK
着実に進化を遂げている長崎出身の3人組。メロディック・パンク~メロコアに軸足を置きつつも、スカコアあり、初期ウィーザーを思わせるパワー・ポップあり、さらにはストリングス風の音色をまとったパワー・バラードまで用意するなど、昨年末にリリースした3枚目のフル・アルバム『Baitfish Attitude』で見せた彼らの懐の深さには目を見張るものがあった。そのうえ、いよいよ終盤にさしかかった同作を引っ提げたツアーは全国津々浦々50か所!というハード・ワークぶり。すでに〈SHANKがヤバイ!〉という噂はチラホラ耳にしているが、この数をこなしているからこそ、新しい曲も良い塩梅に研ぎ澄まされているはず! 磨き上げられたパフォーマンスに期待しよう!
【参考動画】SHANKの2013年作『Baitfish Attitude』収録曲“Departure”
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