実に10年ぶりとなる10枚目の新作。古いフランス映画のサントラみたいな風合いが良い。“Breakout”(86年)のような華やぎはないが、代わりに成熟した大人の哀愁と気品がある。ノーザン・ソウルやジャズに根差したスロウが目立ち、雨の午後に合いそう。制作に3年かけただけあってメロディー展開とアレンジが非常に練られているし、コリーンの歌唱も円熟味を増しながら可愛らしさを残していてステキだ。