キング・ジャミーなど大御所とのコラボに定評のあるアルボロジー。今度の相手は来日も記憶に新しいウェイラーズです。この超名門バンドを前にしても怯むことなくブヨブヨしたダブワイズを果敢に仕掛けていく姿が頼もしく、“One Love”風の“Too Rock”ほか、往年の名曲が次々と脳裏に浮かぶ演奏をイマっぽく更新。モダンな聴き心地を可能にしたもうひとつの要因には、ごく自然とUSアーバンに親しんできたジャー・キュアやクロニクス、J・ブーグら客演陣の存在も挙げられるでしょう。活動ベースをツアーに置くヴェテランのブランニューとしてありがたがるより、まだまだ冷める気配のないルーツ・リヴァイヴァルのド真ん中の音として気軽に楽しむことが、本作の正しい取り扱い方だと思います。