ふざけんな、ビート・ミュージックってこんなにもカッコ良いんだぞ──そんなウィルコの怖い顔が浮かぶ30年ぶりのオリジナル作。すい臓がんで余命宣告を受けるも奇跡的に蘇ったこの男は、今回も愛用のテレキャスターで撃ち抜いてくれる。死を覚悟した曲や内省的な曲もあるが、基本はピックを使わず、余計なエフェクトもナシの素っ裸のロックンロール。それがいまなお新鮮でパワフルなことを改めて思い知らされる。