末期ガンを宣告されてもなお、まだまだこれから!とばかりに精力的な活動を展開し、来日公演も果たしたばかりのウィルコ・ジョンソン。彼の新作がザ・フーのロジャー・ダルトリーとのコラボ盤になるとは、誰も予想できなかったよな。用意されたのはドクター・フィールグッド時代のナンバーを含むウィルコ・クラシックを中心に、ライヴ・レパートリーであるボブ・ディラン“Can You Please Crawl Out Your Window”のカヴァーなど。パワフルなヴォーカルでもって痛快ロックンロールに仕立てていて、ザクザクと刻まれるギター・カッティングも従来通りだ。しんみりする暇なんて一切与えない、こんな鮮烈なアルバムを聴かされたら、次を期待せずにはいられなくなるじゃんかよ!