ブレグジットへの抗議としてビッグ・バンドでのツアーを行っていたハーバートが、今度はアルバムをEU脱退日の3月29日にリリース。これまで政治的なメッセージを音楽を通して幾度となく表現してきたハーバート。今回はアート・リンゼイの他、EU加盟国出身のアーティスト総勢1000名以上(!)が参加してコラボの素晴らしさ、ひいてはEUの一員であることを讃える作品だ。政治家や詩人の言葉を歌詞にし、サンプリングや電子音、フィールドレコーディング等も駆使し、厳かで沈んだ感のある前半から、熱量の上昇する後半まで全16曲を収録。不気味な信号音から流れ込む“Moonlight Serenade”のカヴァーもシニカルに響く。