楽園十三景
豪華アーティストたちが新しい景色を描いた東京スカパラダイスオーケストラのトリビュート盤!
VARIOUS ARTISTS 『東京スカパラダイスオーケストラトリビュート集 楽園十三景』 JUSTA/cutting edge(2019)
4月でデビュー30周年イヤーに突入する東京スカパラダイスオーケストラだが、そのお祝いモードへのキックオフとして彼ら初のトリビュート・アルバム『東京スカパラダイスオーケストラトリビュート集 楽園十三景』が登場。ゲストを迎えたヒットも多いスカパラだけに……と思いきや、のっけからCM曲としても人気の“Paradise Has No Border”をSKY-HIがビートジャックした変化球で興奮させられる(逆に、唯一のインスト・カヴァーが氣志團というのもおもしろい)。LiSAはCharaの歌った“サファイアの星”を瑞々しく歌い上げ、大森靖子は原曲を歌う峯田和伸への敬愛も込みで“ちえのわ”をダンサブルに昇華、BiSHは抑制を効かせて“カナリヤ鳴く空”を披露……と各人の作法もカラフルだ。
25周年時に共演した経験のある10-FEETは自分たちのゾーンに“DOWN BEAT STOMP”を引き込み、同じく斎藤宏介がコラボ歴のあるUNISON SQUARE GARDENは“愛があるかい?”を爽やかに快演。04 Limited SazabysやHEY-SMITH、キュウソネコカミらの若々しさに対し、オトナ風味なACIDMANの“追憶のライラック”も却ってフレッシュだ。そして、ラストに置かれたのは、原曲が青木達之に捧げられた“戦場に捧げるメロディー”。フジファブリックがここに新たな意味を込めて歌う様にグッとくる人も多いのではないだろうか。
『東京スカパラダイスオーケストラトリビュート集 楽園十三景』参加アーティストの近作を一部紹介。