billboard classics Special Issue 04
〈アーティストの音楽を最高のかたちで届けること〉をミッションに2012年にスタートしたコンサートシリーズbillboard classics。オーケストラとポップスのクロスオーバーから生まれるまさに〈熱響〉は、想像を超える感動を作り続け、オーディエンスに新たな音楽の魅力を提供してきた。これまで様々なアーティストが登場し、進化を続けるbillboard classicsがこれから目指すものとは? 2024年、billboard classicsと刺激的なステージを作り上げた音楽家・武部聡志とbillboard classicsを手掛ける石田明弘プロデューサーへのインタヴュー、そして小室哲哉の言葉からこのステージの未来予想図を描いてみる。

©石阪大輔
billboard classicsは憧れだった
「billboard classicsは憧れだった」と語る武部は昨年〈薬師丸ひろ子 Premium Orchestra Concert 〜 produced by 武部聡志〉で初めて参加した。そして「オーケストラと普段ポップスを歌っているボーカリストが、いい意味で刺激しあって、お互いの持ち味をぶつけ合い、火花が散るような感じがこのシリーズの魅力」と語る。感性と感性とがぶつかり合い、火花が散るようなセッションからしか、想像を超える感動は生まれない。3月からは武部プロデュースシリーズ第2弾が、シンガー・ソングライター川崎鷹也を迎え行われる。「初めてオーケストラで歌うアーティストや新たな組み合わせを考えていきたい。こんな人がオーケストラで歌うんだと思うような予想外のゲストをお呼びして、プロデュースできたら嬉しい」とこれからの抱負を語ってくれた。

異なるジャンルの音楽の融合
〈CLASSIC〉は〈最高水準〉という意味も持つ。それを求めて次々と新たな企画を推進しているのが石田明弘プロデューサーだ。「現在の我々の大きな柱、玉置浩二さんのコンサートはまさにこれぞ〈billboard classics〉という王道であり、得も言われぬ感動を多くのお客様にあたえ、毎年大きな反響をいただいています。反響が大きかったといえば、去年河口湖ステラシアターで行った、東京スカパラダイスオーケストラと服部隆之さん指揮の東京フィルとのコンサートは、難しいといわれていたバンドとオーケストラという異なるジャンルの音楽の融合が絶妙だったと思います。来場したお客様からも感動したという声をたくさんいただき、手応えを感じました」と語るように、意外な組み合わせが見事に〈ブレンド〉し、未だ見ぬ感動を運んでくる。好評だったこのコンサートは5月10日にNHKホールでアンコール公演の開催されることが発表された。