70年代からホレス・タプスコットのパン・アフリカン・ピープルズ・アーケストラで活動、現在はカマシ・ワシントンのアルバムにも参加するLAジャズシーンの顔役的シンガー。ゴンドワナからリリースした前作から2年ぶり新作が登場。クラブ・カルチャーを経由しアップデートされたスピリチュアルジャズにドンピシャでフィットするシルキーな歌声が魅力だ。カマシを筆頭にマーク・ド・クライヴ・ロウ、ミゲル・アトウッド・ファーガソン、そしてカルロス・ニーニョという豪華すぎるサポートがLAジャズの最も濃い部分を鳴らし、ドワイトの洗練に洗練を重ねた天性のグルーヴで優雅に昇天させてくれる。

 


かつてはファラオ・サンダース作品でもソウルフルなヴォーカルを披露し、近年はカマシ・ワシントン周辺とも密に親交があるジャズ・ヴォーカリル界の至宝による2年ぶりのアルバムは、そのカマシはもちろん、馴染みのカルロス・ニーニョやミゲル・アトウッド・ファーガソンといった大物たちが参加。スピリチュアル・ジャズの真髄ともいうべき荘厳で深遠な世界観は、ある種の極みに達したかのよう。