コンプトンのラップ巧者、ブギーの公式ファースト・アルバムがめでたくCD化。エミネムのレーベル、シェイディからのリリースということもあってエミネム本人も“Rainy Days”に参加しているわけだが、他にも現在引っ張りだことなったドリームヴィル所属のJ.I.Dや、アトランタのシンガーのブラック、そしてジャズ・トランペット奏者のクリスチャン・スコットなど、本作に参加したゲストのメンツを見るだけでも、彼がいかに実力主義であるかがわかるよう。リード・シングルの“Silent Ride”や“Self Destruction”などに顕著なように内省的でメランコリックな楽曲が目立つが、どこまでもスマートな語り口で、鬱蒼とした雰囲気よりも力強さを感じさせる仕上がりに。