「なんてこったい!」「ラストマン・スタンディング」に続く三部作完結編。これらは何と“死”がテーマなのだという。自身の死亡説や仲間達が先立っていく、など、86年もの人生を過ごしてきたからこそ付きまとうもの悲しさをユーモアで作品に仕立て上げる余裕がある。今作はそんな“死”への共感とも言える眼差しが歌われる。死とは人生、それは家族でもあり故郷でもあり。リード・トラック、ビリー・ジョエルの《素顔のままで》これが本当にもう素晴らしいカヴァーなのだが、ここでウィリーは自分へ語り掛けているように聞こえる。それでいて創作意欲が衰える気配もなく既に次作が楽しみ。驚異的だ。