御年85、盟友が次々と旅立つ中、自らにも死亡説の流布が降りかかる。それでもどっこい生きている!と精力的な作品のリリースという最も痛快な形で撥ね退けた、文字通り生ける伝説。今年も素晴らしい作品を届けてくれます。10年来の音楽パートナー、バディ・キャノンとともに作り上げた本作はそんな今の自分をたっぷりのユーモアとちょっぴりのペーソスでもって歌う。で、これがもう本当良い。アリソン・クラウスもフィドルとコーラスで参加したバンドの演奏とウィリーの歌唱の充実していることといったら…。全盛期と言っても過言でない近年の一連のリリース、その決定打になるような素晴らしさ。

 


85回目の誕生日に合わせて登場したこの新作は、前作から約半年というスパンの短さもさることながら、全11曲が自身のペンによるオリジナルなのだから驚きだ。〈まだまだくたばってたまるか!〉とばかりに、躍動感たっぷりの歌とギターでロッキンなホンキー・トンクを披露。プロデュースはウィリーと数々の名盤を作ってきたバディ・キャノンで、これまた顔馴染みのアリソン・クラウスもゲストで華を添えている。