COLUMN

ポスト・マローン『Hollywood's Bleeding』 血塗れのハリウッドを描いたロックスターの大作を紐解く

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ポストの飛躍を支えながら相乗効果で躍進してきたヒットメイカー、ルイス・ベル

 エルヴィス・プレスリーのトリビュート番組「NBC Elvis All-Star Tribute」にてショーン・メンデスやブレイク・シェルトンらと並んで“If I Can Dream”で帝王と疑似共演するなど、また違うステージとも着実にリンクしているポスト・マローン。そんな特例は別としても、彼の近年の客演仕事にも欠かせないのはデビュー以来の相棒ルイス・ベルだ。昨夏のアンセムとなるティエスト&ジェコの“Jackie Chan”にしろ、21サヴェージ“All My Friends”やリル・ウェイン“What About Me”、DJキャレドの“Celebrate”にしろ、ポストの主要な客演曲では常にルイスの手腕が発揮されてきたのである。

 そもそもマサチューセッツ州クインシー出身のルイス・ベルは、ポストより一回り年長の82年生まれ。2015年にはジャスティン・ビーバー『Purpose』のボートラだったブラッドポップ制作の“Hit The Ground”に助力し、翌年にジャスティンが客演したDJスネイク“Let Me Love You”を制作して初ヒットを獲得する。で、その時期にルイスと作業していたのがデビュー前後のポストだった。その縁から実現したのが、ポストをラップ・シーンの外へも広めたジャスティン客演の“Deja Vu”だったわけである。

 以降のルイスはポストの大半の楽曲を手掛けながらメインストリーム作品の裏方として大躍進し、カミラ・カベロや5セカンズ・オブ・サマー、リタ・オラ、ビービー・レクサ、リトル・ミックスらビッグな面々の作品に次々に参加。なかでもジェス・グリンの“I'll Be There”は全英1位、ホールジーの“Without Me”は全米1位に輝いている。今年に入ってからも再結成ジョナス・ブラザーズの全米No.1ヒット“Sucker”をコライトし、テイラー・スウィフトやラナ・デル・レイの新作でも制作に参加するなど、彼の躍進は止まりそうもない。ポストの成功を支えるのはそんなルイスのヴァーサタイルな才覚でもあるのだ。   *出嶌孝次

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