メジャー・デビュー作とあってか、ここにきて歌詞とメロディーのハマり具合が格段に良くなった初のフル・アルバム。すなわち、ムツムロ アキラ(ヴォーカル/ギター)の書く楽曲が洗練されてきたってことで、バンドのグルーヴも負けじと喰らい付いているのがまたいい。キラキラした思春期感はそのままに、“ユアペース”には“Johnny B. Goode”へのオマージュを入れ込んでいたりと、アレンジの好みにじわっと変化が。
踊るようなギター・リフに力強く甘酸っぱい歌詞を乗せて放つ大阪在住3ピースのファースト・フル作。バンドの勢いをそのまま体現した“逃飛行”や〈ベスト盤には入ってないあの曲が好きなんだ〉と歌って共感を呼ぶ表題曲など、小気味よく畳みかけられるメッセージが気持ちいい。