〈良いところを見つけよう〉というポジティヴなメッセージを掲げた表題曲で始まる2年ぶりの新作は何と初のレゲエ・アルバム。これまでも自身のソウルフルでフォーキーな音楽性の中にたびたび顔を出していたヴァイブレーションに全編で身を委ねた内容で、イージー・スターのマイケル・ゴールドワッサーがプロデュースを担当している。実際は1年前には出来上がっていたそうだが、パンデミックや人種差別問題などが目に見えて山積する現在、他者への眼差しや地球環境への配慮を改めて問い直す明るくポップな内容は無性に心にくるものがある。スタンダップ・コメディアンのティファニー・ハディッシュや、ジャマイカのシスター・キャロルも参加。なお、本作の収益は〈Black Lives Matter〉運動に全額寄付されるという。